国花ってなんだ

昨晩、中国人の友人とSkypeで話をしていると、こんなことを聞いてきた。
「日本の国花って何ですか?」
私はすかさず”桜”と答えたものの、確かに桜は日本国を代表する花で間違いはないが、国花だと聞いたことはない。

そこで調べてみると日本では国花の取り決めはないが「桜と菊」が日本を代表する花となっているらしい。確かに皇室は菊の花だし、それも納得がいく。

日本の話を続けていると、中国人の彼から「中国は牡丹が国の花です」と言ってきた。どうやら今の中華人民共和国ではなく、国の繁栄と高貴なイメージから清朝の時代に決められた説があるらしい。

こう思うと、普段接する外国人の母国にも国を代表する花があるだろうし、その花からその国がイメージできるのでは。このように思います。
インドネシアはジャスミン、ネパールはシャクナゲ、タイはスイレン。そしてインドは蓮。インドの蓮はお釈迦様をイメージすると分かりやすいだろう。

それにしても、日本人にとって桜は特別な存在だ。春になると、どこからともなく集まって花見をする。桜が咲いたら、なんとなく「春が来たなあ」と感じるし、満開になったら一瞬で散ってしまう、その儚さがなんとも言えず美しい。

学生時代の卒業式も、思い返せば桜の季節だった。新しい一歩を踏み出す時、必ずそこには桜が咲いているような気がする。だから、「桜こそ日本の国花!」って胸を張って言いたくなる。

そして菊は、どちらかというと「格式高い」イメージだ。日本の皇室の家紋は菊花紋章で、天皇陛下が使うお印も菊。そう考えると、桜が一般大衆の心の花なら、菊は日本の精神や伝統の象徴かもしれない。

ただ、普段の生活では、菊はどちらかというとお供え物の花として見かけることが多い。華やかな桜とは違って、どこか厳かな印象が強い。

儚さと伝統。これこそが日本のわびさびにも通じるように思い、こういった観点から外国人に日本の文化を教えるのも面白いように思う。

さてさて、国花の話はここまでとして、今週末は第85回菊花賞京都競馬場で行われます。
菊花賞は3000mもの長い距離を走る為、精神が試される一戦となるでしょう。
私の本命は⑨コスモキュランダです。騎手が外国人(ミルコ・デムーロ)であることは触れないでおいてください。

ではまた。