JESTAとは?日本版ESTAの仕組みや対象者、導入時期をわかりやすく解説

「JESTA(ジェスタ)」という言葉をニュースなどで目にし、「どのような制度?」「外国人が日本へ来るときに必要になる?」と疑問を持つ方もいるでしょう。

JESTAは「Japan Electronic System for Travel Authorization」の略で、日本への渡航前に外国人の情報を確認する電子渡航認証制度です。「日本版ESTA」と呼ばれることもあります。

2026年にはJESTAの創設を盛り込んだ改正入管法等が成立・公布され、政府は2028年度中の導入を目指して準備を進めています。ただし、2026年9月現在はまだ運用されていません。

この記事では、JESTAとはどのような制度なのか、対象者や導入時期、渡航手続きがどう変わるのかを最新情報に基づいて解説します。

JESTAとは日本版の電子渡航認証制度

JESTAとは、日本へ渡航しようとする外国人から、日本へ出発する前に渡航目的や滞在先などの情報を提供してもらい、出入国在留管理庁が事前に確認する仕組みです。

名称は「Japan Electronic System for Travel Authorization」の頭文字から取られています。

参考となる制度として、米国では「ESTA(Electronic System for Travel Authorization)」が導入されています。ビザ免除プログラムを利用して米国へ渡航する対象者は、原則として渡航前に電子渡航認証を受ける必要があります。

日本でも訪日外国人が増加するなか、渡航前の段階から必要な情報を確認することで、水際対策を強化するとともに、空港などでの入国審査を円滑化することがJESTA導入の狙いです。

つまり、日本へ到着してから確認するだけではなく、出発前から入国に必要な情報をチェックする仕組みと考えると分かりやすいでしょう。

JESTAは2028年度中の導入を目指している

JESTAは以前から導入に向けた検討が進められてきましたが、2026年に大きく前進しました。

2026年5月29日にJESTAの創設を盛り込んだ改正入管法等が成立し、同年6月5日に公布されています。これにより、JESTAの創設は法律上決定しました。

ただし、2026年9月現在、JESTAの運用はまだ始まっていません。

改正法では、JESTAに関係する規定について2029年3月31日までの間に政令で定める日に施行するとされています。政府は現在、2028年度中の導入を目指して準備を進めています。

したがって、「JESTAは2028年度の○月○日から開始する」と具体的な日付まで確定したかのように説明するのは現時点では正確ではありません。

今後、具体的な運用開始日などが正式に公表されるため、渡航予定がある場合は最新情報を確認する必要があります。

JESTAは査証免除国・地域からの短期滞在者などが主な対象

JESTAで気になるのが、「誰が申請することになるのか」という点です。

出入国在留管理庁が公表している制度概要案では、観光などを目的として短期間日本に滞在する査証免除国・地域の外国人などが主な対象として想定されています。

このほか、指定旅客船で観光上陸する外国人や一部の乗継客なども対象として想定されています。

現在、査証免除の対象となる国・地域の外国人は、一定の条件を満たす短期滞在であれば、事前に査証を取得せず日本へ渡航できます。JESTAの運用開始後は、対象となる外国人について、渡航前に電子渡航認証を受ける仕組みが加わります。

ここで注意したいのは、JESTAはビザ(査証)そのものではないという点です。


電子渡航認証と査証は異なる制度です。また、就労や留学などを目的として中長期に日本へ在留する外国人は、在留資格認定証明書(COE)の取得や査証申請など従来の手続きが必要であり、JESTAの対象ではありません。海外から従業員・外国人材を雇用して受け入れる企業は、混同しないよう注意が必要です。

JESTA導入後は日本への出発前に認証を受ける

JESTAが導入されると、対象となる外国人は日本への渡航前に必要な情報を提供し、電子渡航認証を受けることになります。

入管庁が示している制度概要案では、渡航目的や滞在先などの情報を事前に提供してもらい、その内容を入管庁が確認する仕組みが想定されています。

また、認証または査証を受けていない外国人については、原則として航空機等に搭乗できない仕組みが予定されています。

ここは「JESTAの認証がなければ必ず搭乗できない」と単純に理解しないことがポイントです。対象者の状況に応じて、電子渡航認証または査証が必要となる仕組みです。

一方、短期滞在の認証を受けた外国人については、日本への到着後、所要の審査を経たうえでウォークスルー型ゲートを利用して上陸できる仕組みも予定されています。

JESTAには、不適切な入国を渡航前の段階で防ぐだけでなく、適正な渡航者については入国審査の待ち時間を短縮する狙いもあります。

JESTAの認証だけで日本への入国が保証されるわけではない

JESTAについては、「認証を受ければ必ず日本へ入国できる」と考えないことも重要です。

JESTAは、あくまで日本への渡航前に行う電子渡航認証です。

入管庁が示している制度概要案でも、渡航前の認証を受けた後、航空機等で日本へ渡航し、日本への到着後に所要の審査を行う流れが示されています。したがって、電子渡航認証と日本への上陸許可は同じものではありません。

また、JESTAではシステム利用時に外国人から手数料を徴収する仕組みも予定されています。ただし、2026年9月現在、具体的な金額など、今後決定される事項も残っています。

今後は、具体的な開始日をはじめ、対象となる国・地域、申請方法、認証の有効期間、手数料などについて詳細が公表されると考えられます。

海外から日本への出張者や訪日客を受け入れる企業も、制度開始が近づいた段階で最新の対象者・手続きを確認しておくとよいでしょう。

まとめ

JESTAは「Japan Electronic System for Travel Authorization」の略で、日本への渡航前に外国人の情報を確認する電子渡航認証制度です。

2026年6月にはJESTAの創設を盛り込んだ改正入管法等が公布され、政府は2028年度中の導入を目指しています主な対象として想定されているのは、観光などを目的に短期間滞在する査証免除国・地域の外国人などです。

JESTAが始まると、日本への渡航前に必要な情報を申告して認証を受ける仕組みが加わります。ただし、認証は上陸許可そのものではなく、具体的な開始日や手数料など、今後正式に決定される事項もあります。

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渡邉 圭史
人材ビジネス会社の一員として外国人雇用の推進に取り組んでいます。特定技能や技能実習制度、外国人労働者の受け入れについて、実務や日々の学びを通じて経験を積んでいます。このブログでは、外国人雇用に関する知識や最新情報、実際の現場で感じたことを分かりやすくお届けします。ぜひ気軽に読んでいただければと思います!