2026年1月、厚生労働省は「外国人雇用状況」の届出状況(令和7年10月末時点)を公表しました。
その結果、外国人労働者数は約257万人と過去最多を更新し、日本における外国人材の重要性がさらに高まっていることが明らかになりました。
本記事では最新の外国人雇用状況のデータをもとに、国籍別・産業別・地域別の傾向を整理しながら、企業が今後どのように対応すべきかを解説します。
外国人雇用状況の全体像|労働者数は過去最多に
厚生労働省の発表によると、外国人労働者数は2,571,037人となり、前年から約26万人増加しました。これは届出義務化以降、過去最多の水準です。
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また、外国人を雇用する事業所数も増加しており、371,215事業所と前年より約29,000事業所増加しており、受入企業側の広がりも顕著です。特に中小企業での受入れが進んでいる点は、今回の特徴の一つといえます。
増加率は11.7%と高水準を維持しており、多少の伸び率鈍化は見られるものの、依然として外国人材への需要は強い状態が続いています。
この背景には、単なる人手不足だけでなく、企業の採用戦略の変化もあります。従来は「補助的な労働力」としての位置づけが強かった外国人材ですが、現在では「現場の主力人材」として活用する企業が増えています。
さらに、特定技能制度の拡充や対象分野の拡大により、これまで受入れが難しかった業種でも外国人雇用が進んでいます。今後は製造業だけでなく、物流・サービス・建設など幅広い分野で活用が進むと考えられます。
国籍別にみる外国人労働者の特徴
外国人労働者の国籍別では、アジア圏が大半を占めています。
特に多いのは以下の国です。
・ベトナム:約60万人(全体の23.6%)
・中国:約43万人(16.8%)
・フィリピン:約26万人(10.1%)

出典:厚生労働省「外国人雇用状況」の届出状況まとめ【本文】(令和7年 10 月末時点)
ベトナムは引き続き最多であり、技能実習・特定技能制度を通じた来日が増加しています。
また、増加率で見ると、ミャンマーやインドネシアなどの伸びも目立っており、今後は国籍の多様化も進むと考えられます。
国籍ごとに文化や日本語レベル、就労意識に違いがあるため、企業としては一括りにせず、それぞれの特性を理解した対応が求められます。
在留資格別・産業別の動向
在留資格別では、「専門的・技術的分野」が最も多く約86万人となっています。これはIT人材やエンジニアなど、いわゆるホワイトカラー職種の増加を反映しています。
続いて、
・身分に基づく在留資格:約64万人
・技能実習:約49万人
と続いており、依然として技能実習制度の割合も高いことが分かります。
また、「特定活動」や「特定技能」の増加率も高く、制度の変化がそのまま雇用状況に反映されている点が特徴です。特に特定技能は今後の中心制度となる可能性が高く、企業にとっても重要な採用手段となっています。
産業別では、
・製造業(約24.7%)
・卸売・小売業
・サービス業
が上位を占めています。製造業は依然として最大の受入分野であり、外国人材の活用が最も進んでいる分野です。
一方で、近年はサービス業や物流業でも外国人雇用が増加しており、業種の広がりが見られます。今後はEC市場の拡大やインバウンド回復の影響により、さらに多様な分野で外国人材のニーズが高まると予想されます。
地域別・企業規模別の傾向
地域別では、外国人労働者が多い都道府県は以下の通りです。
・東京:約65万人
・愛知:約24万人
・大阪:約20万人
都市部および製造業が盛んな地域に集中している傾向があります。特に愛知県は自動車関連産業が多く、製造業における外国人材の需要が高い地域です。
また、地方においても外国人雇用は徐々に拡大しており、今後は地域間の人材確保競争が激しくなる可能性があります。
企業規模別では、「30人未満」の事業所が最も多く、全体の約6割を占めています。これは中小企業において外国人雇用が重要な役割を果たしていることを示しています。
中小企業では採用手段が限られる中で、外国人材が貴重な人材確保の手段となっています。一方で、受入体制の整備が不十分な場合も多く、今後は支援体制の強化が求められます。
外国人雇用の増加から見る今後の企業対応
今回のデータから明らかなのは、外国人労働者の増加が今後も続くという点です。
企業としては、単に採用するだけでなく、以下のような対応が求められます。
・在留資格の正しい理解
・業務内容と資格の適合性確認
・日本語教育やコミュニケーション対策
・生活支援を含めた受入体制の整備
特に重要なのは、「採用後の定着」です。
外国人材は環境への適応に課題を感じやすいため、継続的なフォロー体制が不可欠です。
また、制度変更も頻繁に行われるため、最新情報のキャッチアップも重要になります。
過去の集計結果や外国人雇用の基本的な考え方については、以下の記事でも詳しく解説していますのでご一読いただけますと幸いです。
まとめ
2026年に公表された外国人雇用状況では、労働者数が約257万人と過去最多を記録し、日本における外国人材の重要性がさらに高まっていることが明らかになりました。
国籍・在留資格・産業・地域のすべてにおいて外国人雇用は拡大しており、今後もこの流れは続くと考えられます。
企業としては、こうした変化に対応し、早期に受入体制を整えることが重要です。単なる人手不足対策ではなく、「戦略的な人材活用」として外国人雇用を捉えることが、今後の競争力強化につながります。
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