特定技能外国人の採用を検討するとき、「自社は特定技能外国人を受け入れられるのか」「この仕事を任せても問題ないのか」と迷う企業もあるでしょう。
特定技能では、対象となる分野だけでなく、外国人が実際に従事する業務区分や業務内容なども定められています。そのため、「会社の業種が特定技能の対象分野だから採用できる」と単純に判断することはできません。
また、特定技能制度は現在も見直しが進められており、出入国在留管理庁では2026年8月にも複数分野の運用要領別冊を改正しています。
この記事では、「特定技能の該当性」を判断するときに確認したいポイントや、特定技能外国人に任せられる業務の範囲について解説します。
特定技能の「該当性」とは?
特定技能の「該当性」を考えるうえで重要なのは、自社で行っている事業や外国人に任せる仕事が、特定技能制度で定められた対象に当てはまるかという点です。
特定技能では、介護、建設、外食業、飲食料品製造業、農業など、受入れ対象となる特定産業分野が定められています。
さらに、それぞれの分野で業務区分が設定され、特定技能外国人が従事する業務の範囲が定められています。出入国在留管理庁では、特定産業分野と業務区分を一覧にした資料も公開しています。
そのため、自社が対象分野に関係する事業を行っているだけでなく、外国人が実際に担当する仕事内容まで確認することが大切です。
特定技能の該当性は何を確認する?
自社で特定技能外国人を受け入れられるか確認するときは、「どの特定産業分野に当てはまるのか」だけでなく、実際の仕事内容や分野ごとの要件まで確認する必要があります。
具体的には、次のような項目を整理すると分かりやすいでしょう。
| 確認する項目 | 主な確認内容 |
|---|---|
| 特定産業分野 | 自社の事業が特定技能の対象分野に該当するか |
| 業務区分 | 外国人に担当してもらう仕事が対象の業務区分に該当するか |
| 実際の業務内容 | 分野別の運用要領等で認められた業務内容か |
| 関連業務 | 主たる業務に関連して付随的に行える仕事か |
| 分野ごとの要件 | 受入れ機関に求められる分野固有の条件を満たしているか |
POINT|「会社の業種」だけで判断しない
「飲食店だから外食業」「工場だから工業製品製造業」といった会社の業種だけで判断するのではなく、外国人が実際にどのような仕事をするのかまで確認することが重要です。
分野によっては、受入れ機関に対して協議会への加入など独自の条件が設けられている場合もあります。例えば、分野別の運用方針では、協議会への加入や必要な協力などを受入れ機関の条件として定めているものがあります。
特定技能外国人はどこまでの業務に従事できる?
特定技能外国人は、対象となる業務だけでなく、その業務に従事する日本人が通常行っている関連業務へ付随的に従事することも可能です。
出入国在留管理庁のQ&Aでは、関連業務について「1日のうち何割まで」といった一律の基準はなく、許容される具体的な割合は個々のケースによって異なるとされています。
特定技能外国人に任せる業務のイメージ
対象となる主たる業務
→ ○ 従事できる日本人も通常行っている関連業務
→ ○ 付随的であれば従事できる関連業務だけをメインに担当
→ × 原則として認められない
例えば農業分野では、農畜産物の製造・加工や運搬、販売、冬場の除雪作業などについて、日本人が通常行う関連業務であれば付随的に従事できるとされています。運用要領では、専ら関連業務に従事することは認められないことも明記されています。
つまり、「関連する仕事なら何でも任せられる」ということではありません。主たる業務との関係を踏まえて判断する必要があります。
該当性を判断するときに間違えやすいケース
特定技能の該当性を確認するときに気をつけたいのが、会社の事業内容と外国人本人の仕事内容を混同してしまうケースです。
会社として対象分野の事業を行っていても、外国人に担当させる仕事内容まで自動的に特定技能の対象になるわけではありません。
また、「技能試験に合格しているから、同じ会社の仕事なら何でも任せられる」というわけでもありません。本人が有すると認められた技能を必要とする業務と、その業務に付随する関連業務の範囲を確認する必要があります。
雇用後に仕事内容を変更する場合にも注意しましょう。同じ特定産業分野の範囲内で従事する業務を変更する場合には、特定技能雇用契約の変更に関する届出が必要です。一方、別の特定産業分野の業務へ変更する場合には、改めて在留資格変更許可申請が必要とされています。





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