インドネシア新政権の7つの主要政策:プラボウォ・ギブラン政権のビジョン

2024年10月20日、ジャカルタの国会議事堂でプラボウォ・スビアント氏とギブラン・ラカブミング・ラカ氏がインドネシア共和国の新しい大統領および副大統領として正式に就任しました。この新しい政権は、2024年から2029年までの5年間にわたり、インドネシアをより良い方向へ導くためのさまざまな政策を実施する計画です。

プラボウォ・ギブラン政権の中心となる政策は7つあり、2025年度予算の中に121兆ルピア(約1兆1862億円)を確保し、国の健康、教育、食料安全保障など、重要な分野を改善することを目指しています。この政策準備にはジョコ・ウィドド前政権も関わり、スムーズな引き継ぎが行われました。それでは、各政策について詳しく見ていきましょう。

1. 結核(TBC)の撲滅

インドネシアでは、まだ結核(TBC)が多くの人に影響を与えています。プラボウォ政権は、TBC撲滅のために8兆ルピア(約784億円)を保健省に割り当て、2025年から本格的な対策を進めます。この予算はTBC患者の治療や予防対策、地域社会への啓発活動に使用され、感染拡大を抑えることが目標です。

2. 無料の健康診断

保健省は3.25兆ルピア(約3186億円)の予算を使い、全国で5,220万人の国民を対象に、無料の健康診断プログラムを実施します。この診断には、血圧測定、血糖値検査、レントゲン撮影が含まれ、プスケスマス(保健センター)や地域の病院で行われます。多くの人が基本的な健康チェックを受けることで、病気の早期発見や健康意識の向上が期待されます。

3. 病院の質向上

インドネシアの地方病院の医療レベルを向上させるため、1.8兆ルピア(約1765億円)が投入されます。具体的には、医療設備やスタッフを充実させ、地方のDランク病院をCランク病院へと格上げする取り組みが行われます。このプログラムにより、地方住民がより高いレベルの医療サービスを受けられるようになることが期待されます。

4. 栄養価の高い無料食事の提供

プラボウォ政権は、妊娠中や授乳中の女性、乳幼児、また学生に対して栄養バランスの取れた無料の食事プログラムを提供するため、71兆ルピア(約6960億円)の予算を計上しました。この「栄養バランスの取れた無料食事(MBG)」プログラムは、国民の健康と発育をサポートすることを目的としており、特に貧困層の栄養不足の問題を解決することが目指されています。

5. 学校の改修と優良校の設置

教育分野では、公共事業・住宅省が20兆ルピア(約1960億円)を使い、全国の老朽化した学校を改修します。また、教育文化研究技術省と宗教省が協力して、4か所に統合型の優良学校を設置するために2兆ルピアが確保されています。これにより、教育の質が向上し、全ての子供が安全で充実した学びの場を持てるようになります。

6. 食糧貯蔵の強化

プラボウォ政権は、食糧安全保障を高めるため、地方と村の食糧貯蔵施設を増やす計画です。公共事業・住宅省に7.5兆ルピア(約735億円)の予算が割り当てられ、安定した食糧供給が確保されるよう、地域社会における食糧管理が強化されます。

7. 新しい農地の開拓

農業の強化にも力を入れており、農業省は7.5兆ルピア(約735億円)を使い、全国で150,000ヘクタールの新しい農地を開拓し、80,000ヘクタールの農地で集約的な農業を推進します。これにより、食糧生産量を増やし、食糧自給率の向上を図ります。

これらの政策は、健康増進、教育環境の改善、農業・食糧安全保障の向上といった分野で、インドネシアの国民生活を豊かにすることを目的としています。プラボウォ・ギブラン政権は、これらの政策を通じて、インドネシアの持続可能な発展を支える基盤を作り、より強く安定したインドネシアの実現を目指しています。

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ドゥイ ウィチャクソノ
DWI WICAKSONO (ドゥイ ウィチャクソノ) 出身 インドネシア 言語 インドネシア語、ジャワ語、日本語 2011年10月~2014年9月 技能実習 2016年4月~2020年3月  吉備国際大学 2020年4月~2022年12月 協同組合、登録支援機関のスタッフ 2023年1月~現在に至る  Man to Man株式会社