特定技能制度における【木材産業】分野について概要から採用の流れまで徹底解説!

特定技能制度における【木材産業】分野について概要から採用の流れまで徹底解説!

特定技能制度は、日本の木材産業における深刻な人手不足を解消するため、一定の専門性と技能を有する外国人材を受け入れる制度です。
木材産業分野では、特定技能1号としての受け入れが可能となっています。
この制度を活用することで、企業は即戦力となる人材を確保し、生産性の向上や事業の継続性を高めることができます。

本記事では、特定技能制度における木材産業分野の仕事内容、求められるスキルや資格、外国人材を採用する際の流れ等詳しく解説します。

特定技能制度とは?

特定技能制度は、2019年に日本政府が導入した新しい外国人労働者の受け入れ制度です。
この制度は、特定の分野において高度な技能を有する外国人を日本に呼び寄せ、労働力不足を補うことを目的としています。
特定技能は、以下の2つのカテゴリに分かれています。

特定技能1号

相当程度の知識又は経験や技能を必要とする業務に従事する外国人向けの在留資格で、在留期間は通算5年までで、配偶者や子の家族帯同は基本的に認められていません

特定技能2号

熟練した技能を必要とする業務に従事する外国人向けの在留資格で、3年、1年又は6か月ごとの更新(更新回数に制限なし)。
また、配偶者や子の家族帯同は基本的に認められています

木材産業は特定技能1号のみが対象となります。

特定技能制度についてより詳しい内容については下記の記事をご覧ください。

外国人材採用において知っておくべき特定技能制度16分野について徹底解説!

主な仕事内容は?

特定技能における木材産業分野の仕事内容について、さらに詳しく解説いたします。
木材産業は、森林から木材を収集し、加工・製品化する一連の業務を含んでおり、特定技能を有する外国人材が関わる主要な業務としては、以下の内容があります。

製材業は、木材の加工の中でも基本的かつ重要な部分です。
原木を適切なサイズや形状に切り分け、建材や家具などに利用できる形にする作業です。

【主な業務内容】
・原木の受け入れと選別
→伐採された原木を受け入れ、木の種類や品質、長さなどに応じて選別します。良質な木材を適切に選ぶことは、製品の品質に大きな影響を与えます。
・製材機による加工
→製材機(ソーター)や鋸などの機械を使用して、選別された原木を板材や梁などに切り出します。これにより、建材や家具用の木材が得られます。技術者は、機械の操作に精通し、適切なサイズにカットすることが求められます。
・乾燥処理
→木材は、湿気を含んでいるため、乾燥させる必要があります。乾燥処理には、自然乾燥や人工乾燥(乾燥炉)などがあります。適切な乾燥が施されないと、木材にひび割れや反りが生じてしまいます。
・品質管理
→製材した木材の品質をチェックし、規格に合った製品を確保します。木材の厚さや幅、乾燥具合、表面の仕上がりなど、製品が基準を満たしているかを確認します。

製材業は木材の基本的な加工を行うため、建築や家具産業の基盤となる重要な作業です。

合板製造業は、木材を薄くスライスして接着剤で重ね合わせることによって、強度と安定性を持つ合板を作る工程です。
この作業は建築資材や家具製品の製造に多く使用されます。

【主な業務内容】
・原木の薄切り(スライス)
→原木を薄くスライスして、シート状の木材を作ります。スライスした木材は、その後の合板の成形に利用されます。スライスするためには専門的な機械と技術が必要です。
・接着剤の塗布と重ね合わせ
→スライスした木材の表面に接着剤を塗り、層状に重ね合わせます。適切な接着剤の選定と塗布が重要で、強度が求められるため、技術者は接着の均等性を確認します。
・圧縮・成形
→接着剤を塗布した木材のシートをプレス機で圧縮し、合板を成形します。ここでは、圧力や温度、時間の管理が非常に重要です。
・乾燥と仕上げ
→成形された合板は、乾燥工程を経て強度を高めます。その後、表面を滑らかに仕上げたり、必要に応じて塗装やコーティングを施すこともあります。

合板は、強度と軽量性を兼ね備えているため、建築資材や家具の材料として広く利用されており、この業界の加工技術は高度なものです。

木材加工業は、製材や合板をさらに加工して、家具、建具、インテリア製品などを製造する分野です。
加工内容としては、以下のような業務が含まれます。

【主な業務内容】
・木材のカットと仕上げ
→木材を所定の形状にカットし、必要な仕上げを行う作業です。カットした木材には、鋸やノコギリを使って細かな作業を行う場合があります。精度の高いカットや仕上げは、高品質な製品を作るために不可欠です。
・機械加工
→木材の表面を削る、穴をあける、模様を彫るなど、機械を使用した加工が行われます。これには、フライス盤や旋盤などの機械が使用されます。製品ごとに異なる加工方法が求められるため、技術的な知識が重要です。
・組立作業
→加工した木材を組み立てて、家具や建具などを作成します。木材の接合部分の処理や、組み合わせ方法に工夫が必要です。特に、家具やインテリアでは、デザインや使い勝手が求められるため、高度な技術が必要です。

木材加工業は、木材を最終的な製品として仕上げる重要な段階であり、製品の質やデザインに大きな影響を与えます。

木材産業には、廃材をリサイクルして新たな製品を作ることも含まれます。木材のリサイクルは、環境保護と資源の有効活用という観点から非常に重要です。

【主な業務内容】
・廃木材の収集
→使用済みの木材や廃材を集め、再利用可能な素材として選別します。
・再加工
→廃木材を再加工して、家具、建材、あるいは燃料用のチップとして利用することがあります。これにより、廃棄物の削減と再利用が促進されます。

製造された木材製品を出荷する準備も木材産業の重要な業務の一つです。製品の梱包、配送の手配、在庫管理などが含まれます。

【主な業務内容】
・梱包作業
→完成した木材製品を傷がつかないように梱包します。家具の場合、組み立て式の場合もあり、パーツごとに分けて梱包することがあります。
・在庫管理
→どの製品がどれだけ出荷されているかを管理する在庫管理システムの運用も求められます。効率的な管理により、納期を守り、必要な製品をタイムリーに届けることができます。

木材産業の求められるスキルと資格

木材産業分野で特定技能1号として働くためには、主に以下のような要件があります。

資格
【特定技能1号】
技能水準→「木材産業特定技能1号測定試験」
日本語能力→「国際交流基金日本語基礎テスト」又は「日本語能力試験(N4以上)」

原則として、各特定産業分野の特定技能試験に加えて、日本語試験に合格していることが必要です。
ただし、技能実習修了者でも職種や年数の違いによって、必要な試験が異なります。

また、木材産業に従事するためには、以下のスキルも必要となります。

スキル
専門知識→木材の特性や加工方法、品質管理に関する知識が必要です。これらの知識は、業務の効率化や品質向上に直結します。
技術力→製材機や加工機械の操作技術、CADなどの設計ソフトの使用能力が求められます。これらの技術は、製品の精度や生産性に大きな影響を与えます。
日本語能力→業務指示や安全指導を理解し、適切にコミュニケーションを取るための日本語能力が必要です。特に、専門用語や業界特有の表現を理解することが重要です。

外国人材の受け入れにおける必要なことや注意点

木材産業分野の特定技能外国人を受け入れようとする場合、以下の点を満たす必要があります。

①農林水産省が設置する「木材産業特定技能協議会」(以下「協議会」という。)の構成員になること。
②協議会において協議が調った措置を講じること。
③協議会に対し、必要な協力を行うこと。
④農林水産省又はその委託を受けた者が行う調査等に対し、必要な協力を行うこと。
⑤登録支援機関に1号特定技能外国人支援計画の実施を委託するに当たっては、農林水産省及び協議会に対して必要な協力を行う登録支援機関に委託すること。

また、その他にも下記の点についても確認してしっかりと準備しておきましょう。

雇用契約の明確化
→労働条件や業務内容を明確にし、労働基準法を遵守することが重要です。また、外国人労働者の文化や習慣を理解し、適切なサポート体制を整えることが求められます。
安全管理
→木材産業は危険を伴う作業が多いため、安全教育や作業環境の整備が不可欠です。外国人労働者に対しては、言語や文化の違いを考慮した安全教育が必要です。
生活支援
→住居の手配や生活習慣のサポートなど、生活面での支援が求められます。これにより、外国人労働者の定着率を高めることができます。

外国人材採用の流れ

外国人材を木材産業で採用する際の流れを、採用担当者としてしっかり把握しておくことが重要です。

STEP

採用計画の策定
まず最初に、自社の木材産業に必要なスキルや人員数を把握し、どのような外国人材が必要かを明確にします。
具体的には、必要な技能や資格をもとにどの国からどの程度の技能を持った外国人材を採用するかを検討します。

STEP

求人募集
外国人材を対象に求人を行う際には、特定技能木材産業分野の求人広告を適切な媒体に掲載します。
または、外国人材の求職者情報を保持している職業紹介事業者などに依頼することもお勧めです。
求人情報には、仕事内容や求められるスキル・日本語能力の要件・待遇などを明確に記載することが大切です。

STEP

面接と選考
応募者が集まったら、面接を行います。面接では、業務に必要な基本的な技術やコミュニケーション能力・日本語能力を確認します。
場合によっては、実技試験や技能試験を実施することもあります。

STEP

就労ビザの取得
選考を通過した候補者には、就労ビザを取得する必要があります。
特定技能1号ビザを取得するためには、所定の手続きを踏み必要な書類を提出します。
ビザの取得には一定の時間がかかるため、早めに手続きを始めることが重要です。

STEP

入社後の研修とフォローアップ
外国人材が入社した後は、業務に必要な研修を実施し適切な指導を行います。
特に日本の職場文化や安全衛生については、入社前後にしっかりと教育を行うことが求められます。

まとめ

木材産業分野は、特定技能制度を通じて外国人労働者の受け入れが進んでいます。
特定技能1号制度を活用することで、木材産業分野における人手不足を解消し、企業の生産性向上事業継続性の確保が期待できます。
しかし、外国人材の受け入れには、適切なスキルと資格の確認、雇用契約の明確化、安全管理、生活支援など、多くの配慮が必要です。

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渡邉 圭史
人材ビジネス会社の一員として外国人雇用の推進に取り組んでいます。特定技能や技能実習制度、外国人労働者の受け入れについて、実務や日々の学びを通じて経験を積んでいます。このブログでは、外国人雇用に関する知識や最新情報、実際の現場で感じたことを分かりやすくお届けします。ぜひ気軽に読んでいただければと思います!