特定技能外国人の採用を検討しているものの、「何から始めればよいのか分からない」「受入れまでにどのような手続きが必要なのか知りたい」と悩む企業担当者も多いのではないでしょうか。
特定技能制度では、求人募集だけで採用できるわけではありません。受入れ分野の確認や人材募集、雇用契約、支援体制の整備、在留資格の申請など、複数の手続きを経て初めて外国人材が就業できます。
また、近年は電子届出システムの利用拡大や定期届出の年1回への変更など、制度の運用も見直されています。初めて受け入れる企業だけでなく、すでに特定技能外国人を雇用している企業も最新制度を理解しておくことが重要です。
この記事では、2026年時点の制度を踏まえ、特定技能外国人を受け入れる際の流れや必要な準備、企業が押さえておきたいポイントをわかりやすく解説します。
目次
特定技能外国人を受け入れるまでの全体の流れ
特定技能外国人の受入れは、大きく分けると次のような流れで進みます。
- 受入れ要件の確認
- 人材募集・面接
- 雇用契約の締結
- 支援体制の整備
- 在留資格申請
- 来日または在留資格変更
- 就業開始・支援開始

一見すると手続きは多く感じますが、一つずつ順番に進めれば難しいものではありません。
特に初めて特定技能制度を利用する企業では、「自社が受入れできる業種なのか」「登録支援機関へ委託するべきか」など、最初の段階で判断に迷うことがあります。そのため、採用活動を始める前に全体像を把握し、スケジュールを立てておくことが重要です。
また、海外から人材を呼び寄せる場合は、送り出し機関との調整や査証(ビザ)発給手続きなども必要となるため、日本国内で転職する外国人を採用する場合よりも時間がかかる傾向があります。余裕を持った採用計画を立てることで、就業開始までをスムーズに進めることができます。
STEP1 受入れ要件を確認する
まずは、自社が特定技能外国人を受け入れられる条件を満たしているか確認します。
確認する主なポイントは、
- 対象分野であること
- 適切な労働条件で雇用すること
- 社会保険などの法令を遵守していること
- 支援体制を整備できること
などです。
受入れ企業は、外国人だから特別な待遇にするのではなく、日本人と同等以上の労働条件で雇用しなければなりません。また、労働関係法令や社会保険制度を適切に運用していることも受入れ要件となります。
さらに、受入れ分野によっては分野別協議会への加入が必要です。加入のタイミングや手続きは分野ごとに異なるため、採用前に必ず最新の運用を確認しましょう。
支援計画の実施も必要となるため、自社で支援を行うのか、それとも登録支援機関へ委託するのかもこの段階で決めておくと、その後の手続きをスムーズに進められます。
STEP2 人材募集・採用・雇用契約を行う
受入れ要件を満たしたら、人材募集を開始します。
採用方法には、
- 海外から新たに採用する
- 日本国内で働く外国人を採用する
- 他社から転職する特定技能外国人を採用する
などがあります。
海外採用と国内採用では、その後の手続きが異なります。
海外から新たに呼び寄せる場合は「在留資格認定証明書交付申請」が必要になります。一方、日本国内で留学生や技能実習修了者などを採用する場合は、「在留資格変更許可申請」を行うケースが一般的です。
面接では、日本語能力だけでなく、仕事内容への理解や就労意欲、長期的に働く意思なども確認すると、入社後のミスマッチ防止につながります。
採用が決まったら、雇用契約を締結します。
契約内容は、日本人従業員と同等以上の待遇であることが求められます。給与や労働時間、休日、福利厚生などについても十分説明し、本人が理解したうえで契約を結ぶことが重要です。
STEP3 在留資格申請と受入れ準備
雇用契約締結後は、在留資格に関する手続きを進めます。
海外から採用する場合は「在留資格認定証明書交付申請」、国内転職の場合は「在留資格変更許可申請」などを行います。
併せて、
- 支援計画書の作成
- 必要書類の準備
- 行政機関への届出
- 住居の確保
- 入社準備
なども進めます。
海外採用では、送り出し機関や現地関係機関との調整も必要になるため、余裕を持ったスケジュール管理が重要です。
また、現在は入管庁の電子届出システムの利用が進んでいます。受入れ後の届出や各種報告も電子化が進んでいるため、企業は事前に電子届出システムの利用登録や電子IDの取得も進めておくと、今後の手続きを効率的に行うことができます。
就業開始後も支援は続く
在留資格が許可され、入社すれば手続きは終わりではありません。
受入れ企業には、特定技能外国人が安心して働けるよう継続的な支援を行う義務があります。
例えば、
- 生活オリエンテーション
- 行政手続きの補助
- 日本語学習の情報提供
- 定期面談
- 相談対応
などが挙げられます。
また、2025年の制度改正により、入管への「定期届出」は四半期ごとから「年1回」へ変更され、企業の事務負担が軽減されました。
ただし、外国人本人や職場の上司と行う「定期面談」は、これまで通り『3ヶ月に1回以上』実施する義務があります。面談記録は年1回の定期届出時に必要となるため、日頃から継続的な支援と記録管理を行っておくことが重要です。
さらに、登録支援機関についても今後制度の見直しが予定されています。受入れ企業が登録支援機関へ支援を委託する場合は、最新制度に対応できる体制が整っているかどうかも確認すると安心です。
企業と登録支援機関が連携しながら外国人材をサポートすることで、定着率向上や早期離職の防止にもつながります。
まとめ
特定技能外国人の受入れは、「採用して終わり」ではありません。受入れ要件の確認から人材募集、雇用契約、在留資格申請、就業開始後の支援まで、多くの手続きを適切な順序で進める必要があります。
また、近年は電子届出システムの活用や定期届出の年1回への変更など、制度の運用も見直されています。海外採用と国内採用では必要な手続きが異なるため、自社に合った受入れ方法を理解し、最新制度に沿って準備を進めることが大切です。
Link Asiaでは、特定技能外国人の採用計画から送り出し機関との調整、在留資格申請のサポート、登録支援業務まで一貫して対応しています。「何から始めればよいか分からない」「初めて特定技能を受け入れる」という企業様も、お気軽にご相談ください。















