物流業界では、EC市場の拡大や慢性的な人手不足を背景に、外国人材の活用への関心が高まっています。こうした状況を受け、特定技能制度の対象分野として「物流倉庫分野」が新たに追加されました。
一方で、「物流倉庫ではどのような仕事ができるのか」「受入れはいつから始まるのか」「試験や協議会は始まっているのか」など、制度の詳細について疑問を持つ企業担当者も多いでしょう。
また、近年話題となっている育成就労制度と混同されることもありますが、物流倉庫分野の特定技能は別制度として運用されます。
この記事では、2026年最新情報をもとに、特定技能「物流倉庫」の概要や業務範囲、受入れ開始時期、試験、協議会の状況についてわかりやすく解説します。
特定技能「物流倉庫」とは
物流倉庫分野は、物流業界の人手不足に対応するため、新たに特定技能制度へ追加された分野です。
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近年はEC市場の拡大により物流量が増加しているほか、いわゆる「2024年問題」の影響もあり、物流業界全体で人材不足が深刻化しています。
こうした課題を受け、国土交通省が所管する物流倉庫分野が特定技能制度の対象となりました。
なお、物流倉庫分野の特定技能と育成就労制度は別制度です。
育成就労制度は外国人材を育成することを目的とした制度であるのに対し、特定技能制度は一定の技能や日本語能力を有する外国人を即戦力として受け入れる制度です。
制度の目的や在留資格、受入れ要件が異なるため、両制度を混同しないよう注意しましょう。
物流倉庫分野で従事できる業務範囲
物流倉庫分野では、倉庫内で行われる物流業務が対象となります。
国土交通省では、主な業務として次のような内容を示しています。
- 入荷・受入れ
- 検品
- 仕分け
- ピッキング
- 梱包
- 出荷準備
- 在庫管理
- 荷役作業
- 倉庫内で使用する機器の簡単な操作
また、これらの主たる業務に付随して、関連業務として次のような業務も行うことができます。
- 清掃
- 作業場の整理整頓
- 備品管理
- 安全管理
- 作業記録の作成
- 後輩への指導や引継ぎ補助
なども認められています。
一方で、物流倉庫分野の在留資格を取得した外国人が、配送ドライバーや営業職など、本来の業務範囲を超えて従事することは認められていません。
受入れ企業は、国土交通省が定める業務区分を十分確認したうえで、適切な業務へ配置することが求められます。
物流倉庫分野の受入れ開始時期
物流倉庫分野は特定技能制度の対象分野となりましたが、2026年7月現在、実際の外国人材の受入れはまだ開始されていません。
制度は創設されていますが、実際の受入れ開始には試験制度や協議会の整備、運用要領の策定などが必要となるため、現在は制度開始に向けた準備が進められている段階です。
受入れ開始日についても、2026年7月現在では国土交通省から公表されていません。
物流企業では、制度開始後にスムーズな採用を進められるよう、あらかじめ対象業務の整理や受入れ体制の整備を進めておくことが望ましいでしょう。
試験・協議会の最新状況
物流倉庫分野で特定技能外国人を受け入れるためには、技能試験や日本語試験などの制度整備が必要です。
しかし、2026年7月現在、物流倉庫分野では技能試験の日程や実施国、試験内容は公表されておらず、試験も実施されていません。
ままた、特定技能制度では、多くの分野で受入れ企業が分野別協議会へ加入することが求められていますが、物流倉庫分野では2026年7月現在、協議会はまだ設置されていません。
そのため、協議会への加入時期や加入方法についても、今後公表される予定です。
◆現時点で未公表となっている事項
2026年7月現在、物流倉庫分野では次の内容はまだ公表されていません。
- 技能試験の開始日
- 試験実施国
- 試験内容
- 試験申込方法
- 分野別協議会の設置時期
- 協議会への加入方法
- 外国人材の受入開始日
今後は国土交通省から、運用要領や試験、協議会に関する情報が順次公表される見込みです。
物流倉庫分野で外国人材の採用を検討している企業は、最新情報を継続的に確認することが重要です。
制度開始に向けて企業が準備しておきたいこと
物流倉庫分野は、今後本格的な受入れが始まることが見込まれています。
制度開始後にスムーズな採用を進めるためにも、企業は今のうちから準備を進めておくことが大切です。
具体的には、次のような準備がおすすめです。
- 自社業務が対象業務に該当するか確認する
- 外国人材に任せる業務内容を整理する
- 雇用契約書や就業規則を見直す
- 登録支援機関との連携を検討する
- 国土交通省の最新情報を定期的に確認する
物流倉庫分野は新しい制度であるため、今後も運用内容が更新される可能性があります。
制度改正や試験開始などの最新情報を把握しながら準備を進めることが、円滑な受入れにつながるでしょう。
まとめ
物流倉庫分野は、物流業界の深刻な人手不足への対応を目的として特定技能制度に追加された新しい分野です。
外国人材は、入荷、検品、仕分け、ピッキング、梱包、出荷準備、在庫管理などの倉庫内業務に従事できますが、配送業務など制度で認められていない業務へ従事させることはできません。
また、2026年7月現在では、物流倉庫分野の受入れはまだ開始されておらず、技能試験や分野別協議会も未実施・未設置の状況です。 今後、国土交通省から運用要領や試験、協議会に関する情報が順次公表される予定であるため、制度の最新動向を確認しながら受入れ準備を進めることが重要です。
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